Taeko Ota
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Life Experience

Paris

5/5/2014

 
 1週間前、私はパリにいた。”April in Paris” 4月になって恋も仕事も思うようにいかず、気分転換したくて、いや、何か自分に挑戦したくて、突然思い立った。2年前のロンドンといい、最近1、2週間前に決めて飛んで行く事が多い。少しの時間を見つけて旅行するのはかな刺激的だ。仕事も忙しくて準備不足だけど、気ままに何とかなるのが一人旅のよさ。そして新しい価値観にふれ、たった数日で人生が変わる程の影響を受ける。。。
 
 今回は観光というより、建物の美しさや街のセンスに見せられて、ただ歩いていた。ルーブル美術館、シャンゼリゼ通り、凱旋門、エッフェル塔、モンマルトルの丘、ノートルダム、マレ地区、サンジェルマン・デ・プレ。そしてその途中にあるセーヌ河。河沿いを歩いている時、頭の中をずっと”Casta Diva” というオペラのアリアが流れてた。。。Chromaticなフレーズがしなやかなセーヌの流れに乗ってどこまでも流れていく。このサイトにアップしているAve Mariaやサン・サーンス、ドビュッシーの曲もこの雰囲気の中を風のように通り抜けて行く感じがする。そう、私の求めている音も、この雰囲気に合う気がした。

   今までジャズを歌いながら、なぜかNYの空気にしっくりこなくて違和感を感じていた。それで自分の歌を”ジャズ”と呼ぶのをやめた。ジャンルなんて意味がない。何かに強制的に合わせるのではなく、感じる音をそのまま表現したかった。それでもずっと居心地が悪かった。。。それがセーヌ河の前では、突然全て受け入れられるかのような気がして。。。私の歌が自然に街に吸収され、水のように浸透して行く。石畳の小道や公園にも、、、もしかしたら、ここが自分の音楽の居場所なのかもしれない!と感じた。


 思えば最初から”セーヌ河に行かなければ!”と、まるで何かに導かれるかのように引き付けられていた。こんな答えが待っているとは思いもよらずに。。。そして河は心の真ん中にある血管のように、しっかりと私の中を流れ出した。いつもじっと聴いてくれる母のような安心感。私の音のイメージはイーストリバーとエンパイアではなくて、セーヌとエッフェルだったんだ。このサイトに意味もなく選んだエッフェル塔の写真。これも私に方向を示してくれていた。。。本当に不思議だけど、NYに来てから、見えない大きな力に守られているのを時々感じる。ガーディアン・エンジェルみたいな。。。

 音楽はその土地の風土や文化から生まれるものだと思っていた。音楽そのものが居場所を求める事に、なんで気づかなかったんだろう。私自身、
生まれた日本が合わなくて居場所を求めてNYに来た。だから音楽だって不思議な事ではなかった。多分、考え方とか魂が居心地のいい場所。昔、芸術家達もパリに集っていた。あの街はそういう場所なんだ。人は成長し変わるものだから、ずっと同じ場所が居心地がいいわけではないと思う。でもしばらくは”Paris"だと思った。

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    A singer songwriter, settled in NYC. She loves  music, sports, food and travel!

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