とうとう念願の Billy Joelのコンサートに!ニューヨークに来てから、ずっと横目で見ながら過ごしていたのだが、一緒に行く人もいず、、、本当にやっとだ!この日ニューヨークは100年振りの寒さで華氏5度(摂氏−15度)。顔を全てカバーして外に出る。皮膚をだしていると凍ってしまうから。友人と出来るだけ外を歩かないコースを考え、ウェストヴィレッジでディナーを食べてから向かった。
当前なのだけど、この寒さにも拘らず、大きなマディソン・スクエア・ガーデンが一杯。8時20分頃コンサートは始まった。そして最初のピアノの音と声が響いた瞬間、背筋がゾーっとして、釘付けになってしまった。空気を振るわす生の声。66歳というのに全く衰えていない。ピアノも以前より味が出ているような気がした。それから、歌の途中で話を少しするものの、ほとんど途切れる事なく2時間以上は歌い続けていた。シンガーとして、それだけ声が持つ事がすごい。普通なら喉が枯れてしまうだろう。(水は飲み続けていたけれど。)こちらが心配するくらいだったけど、全く何の問題もなかった。とうとう一度舞台から下がって一瞬終わったかのよう。当然アンコールの拍手は止まらない。5分ぐらいだろうか、、、戻って来たかと思うと観客は総立ち。かなりの盛り上がりで汗が出る程。そして、また何曲も歌い続け、マイクスタンドまで回してしまって、終わったのは11時だった。 私は話の長いコンサートは嫌いだ。ファンとのコミュニケーションと思っているのかもしれないけど、歌を聴きに来てるのだから、とにかく出来るだけたくさんの生声の歌を聴きたい。いつもそういう想いでコンサートに行く。そしてこのコンサートこそ、まさにその期待を越えるものだった!20曲、30曲?しかも全ていい曲ばかりで。今まで行ったコンサートでは最高に価値のある、さすが大御所!だった。 ビリー・ジョエルは私の音楽に影響したミュージシャンの一人で、サイトのBioにもそう書いてきた。子供の頃の私は彼の音楽は”ニューヨーク”と思って聴いていた。いつも52nd ストリートに憧れていたり。。。私の頭に”ニューヨーク”への愛が埋め込まれてしまったのはその頃からだったのだろうか。。。本当のジャズミュージシャンは認めないかもしれないが、今改めて聴けば、彼のピアノのフレーズと時々奏でられるサックスの音色は、日本の若者にとっては充分にジャズの響きだし(当時そんな事を考えてなかったが)、ポップスとジャズがミックスされたリズムやフレーズの曲を吸収したのは、自分にとって本当にかなりの影響だったのだと感じた。今でもいいと思うのは正にそこなのだ。そして魅力ある声と表現力がうまく合わさって。もう一つはピアノでの弾き語り。自分のアルバムでもトライしてみたが、目指していたものはここにあったのだ。 演奏はどれも素晴らしかったが、私にとってはNew York State of Mindが一番良かった。ニューヨーカーとして。。なぜか涙が出てしまった。しかしこんなに歌ってくれたのに、一番好きな”Honesty" だけは聴けなかった。また行かなければ。今度は歌ってくれるだろうか?いや、本当に何回聴きに行っても楽しめるコンサートで、毎年何度やってもSold Outになる事が理解できた。きっとリピーターが多いのだろう。そして私にはまた一つニューヨークが好きな理由が増えてしまった。 Comments are closed.
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April 2022
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